
前回、新生児マススクリーニングで先天性甲状腺機能低下症の項目が再検査になったお話を書きました。
新生児マススクリーニングは、見落としを防ぐためにカットオフ値が厳しめに設定されているようです。
つまり、正常なのに引っかかってしまう「偽陽性」が発生します。
ほとんどの方は、再検査を受けることで結果的に「異常なし」になることが多いそうです。
さて、我が子も偽陽性なんだと自分に言い聞かせながら受けた再検査。
数日後、精密検査のお知らせが届きました・・・
大きな病院を紹介するので、説明と紹介状を受け取りにもう一度来院してほしいとのことです。
先天性甲状腺機能低下症
引っかかった項目は先天性甲状腺機能低下症。
生まれつき甲状腺ホルモンの分泌が不足する病気です。成長や知能の発達に影響するため、新生児マススクリーニングで早期発見し、ホルモン補充療法を速やかに開始することが重要になります。
でも、裏を返せば、ホルモン補充さえしてあげれば健康な子と変わらず成長できるということ!

この甲状腺機能低下症という病気、血液検査で着目する指標が2つあります。
1つがTSH(甲状腺刺激ホルモン)、もう1つがFT(遊離甲状腺ホルモン)です。
わかりやすく言うと、
TSH:ホルモン作れ~!って命令するやつ
FT4:命令を受けて作ったホルモンの量
みたいな感じです。
この時点(生後14日)で次男は
TSH 12.9 / FT4 1.1 でした。
TSHが基準値より高く、FTは正常値内ですね。
つまり、「たくさん命令して頑張って作っているのに(TSH)結果的に普通の人が頑張らずに生成できる量しか作れていない(FT)」ってことです。
そして、今は足りていても、からだの成長とともに必要とされるホルモンも増えていきます。
甲状腺ホルモンが不足するのも時間の問題です。
ホルモン補充療法に移るのか、経過観察か・・・小児内分泌専門の先生がいる、国立病院に紹介になりました。
【続く】
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